ブリデコvol.10「魔法王女と魔法使い」開催直前インタビュー!

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音楽とファッションのイベント「Brilliant Star☆デコレーションズ」は、2013年の1月の第1回から丸3年が経ち、今回2016年1月10日で第10回を迎えます。KawaCuraでは、主催・主演のBK – Brilliant Kingdomのお二人をお訪ねして、vol.10の見どころについて話を伺いました。(ブリデコ10の記事をもっと見る

(取材・文:Roki)

BK – Brilliant Kingdom プロフィール

BABI(左)
文筆業。雑誌「ゴシック&ロリータバイブル」の連載でもお馴染み。ブリデコではシナリオや台詞等、ショー全体の構成を担当。

Kaie(右)
ファッションデザイナー。自身の主宰するブランド「(トリプルフォーチュン)」のデザイナーを務める。ブリデコでは衣装製作とブランドの出展交渉を担当。

ブリデコとは?

ブリデコvol.9より

「Brilliant Star☆デコレーションズ」通称「」は、ゴシック&ロリィタの総合的なファッションイベントです。ファッションショーと音楽ライブやナレーション、演劇、ダンスがひとつの「物語」として構成されているのが大きな特徴。

vol.9 より ファッションショー

 ロビーでは物販ブースが展開され、参加ブランドの商品を買うことができます。スナップ撮影や、一般参加者によるファッションコンテストも人気。参加者の多くは「過剰装飾」と呼ばれる、装飾を大量に施したファッションをしています。

今回のテーマは「魔法王女と魔法使い」!

──前回は「宝石姫」、今回は「魔法王女と魔法使い」とテーマを設定されていますよね。このテーマ設定はブリデコの1回目からあったのでしょうか?

BABI (以下「B」): もちろんです。1回目は「ヴィクトリアン」だったかな? 今回で記念すべき10回目になるんですが、1回目からテーマを毎回決めています。

ゴシック&ロリータバイブルの特集と同じです。今出ているvol.58は「お人形達の書」というタイトルがついていて、それにある程度沿った形でカタログが進んでいますよね。それと同じように、毎回最初にテーマを決めて、発表しています。

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ゴシック&ロリータバイブル vol.58 表紙(モール・オブ・ティーヴィー)

必ずしもテーマに沿わなくてもいいんですけど、何かある方が、参加するブランドさんもお客さんも、コーディネートを考えやすいと思うんですよね。

もしこれがテーマを決めずに漠然とやっていたら、お茶会でもファッションショーでも、今まで続いて来なかったかもしれません。

──そのテーマはどうやって決めているのですか?

Kaie (以下「K」): んー…基本的には思いつきなので、何か決まったやり方があるわけじゃないんですけど…

B: たまにクリエイターどうしで会って話して、お互いのアイディアを交換している中で思いつく事は多いですかね。

K: 感覚的に「これだ!」となるので、あまり理屈はないんですよね。

B: ちなみに、前回(vol. 9)のブリデコと今出てるバイブル(vol. 58)がどちらも「お人形」テーマなんですが、これは完全に偶然です。

ブリデコの方が先に決まっていて、その後でバイブルの編集長から「今回ドールですよ」みたいなことを言われて驚きましたから。まあ、目指しているものやアンテナ張ってる情報源が似ているので、良いなと思うものが似てくるのかも知れません。

──テーマ選びの感覚は、お二人の間では一致するのですか?

B: 一致しますね。細かいところで主張の違いがあって、喧嘩になったりもしますけど。

──「主張の違い」というのは?

B: たとえば今回、昼の部は「魔法を使えるようになりたい人たち」の話をするんですけど、私は「魔法使いの弟子」というか、ハリーポッター的な「魔法学校」をイメージしていたんです。

一方カイエさんはもっとアニメ寄りで「前世に偉大な魔法使いだった。今は記憶を失っているだけ」みたいな。

K: 記憶を取り戻したら、いきなり魔法が使えるんだっていう設定が良いって言って。

B: 私は同じ「魔法」でも、どちらかというと「錬金術師」寄りのイメージなんですよね。パラケルススとか、アブラメリンの魔術書とか、アレイスター・クロウリーとか。「ものすごく勉強して魔法の力を得て、その結果どんどん人間から離れていってしまう」という矛盾を描きたかったんですけど、カイエさんは「学ぶも何も、最初から魔法少女でいいじゃん」という意見で。

パラケルスス

錬金術師パラケルスス

K: それで今朝まで喧嘩というか、話し合ってました(笑)

B: 夜はその先の、「魔法を手に入れたあと」の話をしようと思っています。ゴシック好きな人は絶対好きなシーンを用意しているので、お楽しみに。

新たな参加ブランド陣

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──今回も参加ブランドさんが豪華ですね。

K: 豪華ですよー。新しくMetamorphose temp de filleさんとRoyal Princess Aliceさんが入ってくれて。

メタモルさんは、魔法っぽいファンタジックな世界が昔から好きで、今回お呼びできて本当に光栄です。

ロイプリさんは、主に大阪を中心に展開されている、比較的新しいブランドさんです。水彩画家のたまさんとのコラボもやっていらっしゃるんですが、すごくかわいいので、東京の方たちにももっと知ってもらいたいと思って声をおかけしました。

どちらのブランドも東京でショーをあまりやらないので、大きな見どころのひとつですね。

Triple*fortuneもコラボレーション!

K: そうそう、今回はTriple*fortuneもコラボしたんですよ。Caramel*Ribbonのゆぅちゃんと。

B: これは前にもRokiさんに話したと思うんですけど、Kawaiiカルチャーにはゴスロリ以外にも色々なジャンルがあって、そのなかの一つの「ゆめかわいい」というジャンルが今すごく熱いんですよね。服よりはアクセサリーが中心なんですけど。

K: そのジャンルのブランドとコラボしちゃいました。
トリプルとはテイストも形も全然違うので、どんな結果になるか責任重大ですね。

B: けっこう話し合ったもんね。

K: そうそう、向こうもやる気になってくれて。

B: アクセサリーを主にやって来られた方なので、服飾は初めてなんです。

テイストも明後日の方向に違いますしね。向こうはファンシーで、こっちはエレガントですから。

──ちょっとどうなるか想像がつきませんね…

B: ちょっと冒険しました。

K: 凄いものができてますよ。トリプルにしてはちょっとカワイイかな?楽しみにしていてください。

ますます豪華なゲスト陣!

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今回のゲスト陣

 

K: 今回も、昼の部の終わりに、ハイタッチ会をやります。お客さんにもステージに上がってもらって、BKやキャストさんたちとハイタッチができます。

──前回はホールでやってましたよね。

K: はい。ホールだと導線が物販ブースと混乱するので、今回はステージに変更しました。お客さんにもステージからの景色や、キャストさんのいる世界観を体験してもらえると思います。

vol.9昼の部「12月の姫君」より ハイタッチ会

B: 見どころで言うと、今回もゲストは豪華ですよ。まずメンズゲストの小林涼くんと和合真一くん。

K: 二人とも舞台中心に活動している俳優さんなんですが、180cm超えの高身長イケメン。ツインタワーです。

B: 二人とも、初めて来てもらったときと比べてすごくブリデコの空気感に馴染んでくれて、最初の頃は演出を細かく指示していたんだけど、今では台詞を渡すだけで意図が伝わるようになりました。

K: それから、声優の浅川悠さん。ボーカロイドの「巡音ルカ」の声の方です。ブリデコのイラストを描いてくれている漫画家の日高万里さんから紹介していただいて、お願いすることになりました。

B: 浅川さんと日高さんは、漫画のドラマCD版を通じた繋がりですね。

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ブリデコのイラストは漫画家の日高万里さんによるもの

 

K: 以前も出ていただいた、女優の片山萌美ちゃんとKERAモデルの青木美沙子ちゃん・星名桜子ちゃんも参加してくれます。

B: あと、櫻井アンナさん。この方は、「六弦アリス」っていう同人音楽サークルのボーカルさんなんですけど。

K: 前回のブリデコを見に来てくれて、向こうから立候補してくれたんです。

新しい方が入ってきているので、いろんな表現をしてもらえるんじゃないかなって思っます。そこも楽しみにしてもらいたいですね。

ブリデコにいろいろな体型のモデルがいる理由は?

──モデルさんの身長にばらつきがあるのもブリデコの特徴ですよね。

B: そうですね。これはいつも言っていますけど、同じ身長で同じルックスのモデルさんばかり揃える方が、「ハンガー」として考えると着せやすいんですよね。

だけど、ゴスロリはあくまでもストリートファッションだと思っているので、ハイファッションとは違った「身近さ」を感じてもらいたいんです。参加して下さってる方は色々な身長や体型で、その方々がモデルを見て「あの子の着こなしは参考になる」と思える身近さが欲しい。

だから、いわゆるモデル体型の人は一人二人入っていれば十分で、それ以外の身長・体型のモデルを揃えるようにしています。

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この日の練習に参加していたモデルさん達に身長順に並んで頂いた

K: 例えば、小柄な人からすると「長身モデル体型の人が着たら、そりゃ似合うよね」と思いますよね。でも、明らかに小柄な人がショーで着ているのを見れば「あの服は何だろう」と気になると思うんですよ。

来てくれたお客さん全員が、ブリデコのモデルの中に、自分と同じような体型や体格の人、同じような顔の人、同じような雰囲気の人を見つけてもらえたら、モデルさんのラインナップとしては成功だと思っています。

──近い体格の人の方が参考にしやすいですよね。

B: Rokiさんで言うと、小林涼くんタイプなわけです。長身・細身キャラ。

──顔が全然違いますが…(笑)

K: いやいや(笑)。でも、あのぐらいの身長の人が着るジャケットを見たら、自分も着られそうだと思いませんか? 

──たしかに、自分でも着れそう、という気はしますよね。

K: 高身長だと、袖や丈が足りなくて困ることがありますよね。だから、大きな男の人が着ていたら、「あのブランドの服はサイズが合うんだ」って思えるはずです。

そういう風に、みんなが自分に近いモデルさんが着ているのを見て「試着しに行こうかな」って思ってくれたら嬉しいです。

ゴスロリじゃない人も、普段着でも、是非来て欲しい!

vol.9より 一般参加者スナップ

vol.9より 一般参加者スナップ

──前回のインタビューで「誰でもウェルカム」とおっしゃっていましたが、その意図に反して「過剰装飾ゴスロリでないとお断り」のようなイメージを持っている人も多いようです。

K: 「ゴスロリって何ぞや」くらいの興味本位で来てくれて全然かまわないんですけどね。実際、毎回普段着で来てる人もいますから。

B: コンテストのせいもあって、競い合うように過剰装飾が過熱して行ってしまうんですよね。濃縮果汁をさらに煮詰めてドロドロになっているような感じ(笑)。

──我々メディアもそういう「ザ・過剰装飾」な人を主に取り上げますから、来たことのない人がそれを見たら「こんな人ばかり」だと思ってしまうのかもしれません。

B: 本当に普通の方もいらしていますよ。いないように見えるかもしれませんが。ドレスコードもブランドしばりもありませんし、キャストの俳優さん・声優さんのファンの方もいます。

K: ブリデコの世界観が好きな人だったら、映画を見に来るような気持ちで来てもらえればいいなと思っています。

vol.10 オープニングムービー

編集後記

Rokiです。vol.9に続き、今回もブリデコの事前インタビューをさせていただきました。お楽しみ頂けましたでしょうか。

今回は「ブリデコモデルズの体型のばらつき」の理由を聞けたのが、大きな収穫だったと思っています。ぜひあなたも、モデルさんや他の参加者の中に、近い体型の人がいないか探してみてください。

記事には書けませんでしたが、ストーリーのネタバレもいくつか教えていただきました。あんなシーンやこんなシーンもあるかも…楽しみです。

それでは、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。ブリデコに参加される方は、現場でお会いしましょう。青いスーツを着た男を見かけた際には、お声をお掛けいただけますと大変嬉しいです。

イベント概要

Brilliant Star☆デコレーションズ

  • 日時:2016年1月10日
    • 昼の部:魔法王女と魔法使い side魔法王女
      ロビー開場 12:00
      ホール開場 12:30
      開演 13:00
    • 夜の部:魔法王女と魔法使い side魔法使い
      ロビー開場 16:00
      ホール開場 17:30
      開演 18:00
  • 場所:新宿ReNY(新宿アイランドホール内2F)
  • チケット購入:
    • 前売り:ローソンチケット
      Lコード:73331(昼・夜共通)
    • 昼の部:3,500円(前売り) / 4,000(当日)
    • 夜の部:指定席4,500円(前売りのみ)/立ち見エリア4,000円(当日のみ・学生証提示で500円割引有り)

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