スチームパンクって何?どんなファッション?
元々スチームパンクとは、1980年代頃に始まったとされるSFジャンルの一つです。つまり文学がスチームパンクの始まりだったのですね。
物語の舞台は19世紀のヴィクトリア朝で、当時の人々が想像したかもしれない未来の革新技術が普及した架空の世界を描いています。18世紀以降、イギリスを中心として産業革命が起きました。蒸気機関のシステムは当時としては画期的だったテクノロジーなので、スチームパンク小説では蒸気機関が高度に発達した世界が描写されています。
ですから物語の世界観に合わせて、登場人物のファッションはネオ・ヴィクトリア的なスタイルです。
スチームパンクの祖⚙ファッションにも多大なる影響を与えたジュール・ヴェルヌとは?
「スチームパンク」というジャンルが成立したのは1980年代の欧米でしたが、もっと昔、スチームパンク的なレトロフューチャーな世界観を描いた小説家がいました。
それはフランスの小説家ジュール・ヴェルヌ(1828年- 1905年)で「SFの父」とも呼ばれています。なんと日本でも1878年という早い時期に著書の『八十日間世界一周』が翻訳されていました。ディズニーによって映画化された『海底二万里』等も代表的な作品です。
後の時代のスチームパンク小説はジュール・ヴェルヌから大きな影響を受けています。
ですからジュール・ヴェルヌはスチームパンク文化のキーパーソンと言えそうです。
拡がるスチームパンクの世界観⚙ファッションやインテリアにも
スチームパンクは今や文学ジャンルに留まらず、ファッションやクラフトのスタイルの一つになっています。
家の中のあらゆる調度品や電化製品を歯車などで装飾したスチームパンク風に改造する愛好家も世界中にいます。
ヴィクトリア朝の趣が感じられ、機械だけれども無機質ではなく温かみがある、という点が醍醐味なのかもしれませんね。
ここ数年、日本ではファッションのニューウェーブとしてスチームパンクが拡がりを見せています。
スチームパンクファッションをお探しの方にお勧めしたいのは渋谷にある「NUDE ‘N RUDE(ヌーデンルード)」やゴスロリファッションでお馴染みの「h.NAOTO(エイチナオト)」、スチームパンク通販専門店の「蒸気屋黒髭」です。スチームパンクは文学的背景のあるサブカルチャーであることから、大人のファンも多いですね。
ロリィタとの融合⚙スチームパンクファッションの可能性
スチームパンクの世界観がヴィクトリア朝的な時代設定を採用している点は既に書いた通りです。ロリータファッションも同様ですね。そのため、スチームパンクとロリータはとても相性の良いファッションといえるでしょう。
スチームパンクロリに挑戦したい方にお勧めなのは「h.NAOTO」内のその名も「STEAM」というカテゴリー。スチームパンクのハードさもありながら、ロリータらしい可愛さもあって、大人女子からも大人気です。
「STEAM」とサンリオのLittle Twins Starsとのコラボは話題になりましたね。
女性向けのスチームファッションの特徴といえばウェストのコルセット+ポーチです。
あとはハットやゴーグルなどといった小道具を取り入れて、全体の色を茶系か黒に統一させることで比較的容易にスチームパンクファッションを楽しむことができます。
興味があるけどフルセット揃えるには敷居が…という方は、まずはワンポイントから始めてみることをオススメします。
ファッションには決まった形というのはありません。
もちろん、スチームパンクっぽいアイテムやスタイルというものはありますが、ファッションはいつだって自由です。
世界観や雰囲気を大切にしつつファッションを楽しんでくださいね。
世界に1つだけ⚙貴方だけのスチームパンクファッション
スチームパンクファッションでは特に、“蒸気機関”のイメージを彷彿させる歯車モチーフは大人気です。
歯車のパーツはオークションや手芸用品店で安価で手に入れることができます。好きな色や形の歯車を組み合わせて接着剤でハットに付けたり、革紐等と合わせてネックレスにしたり…といろんなスチームパンクアクセが作れると思います。
スチームパンクファッションに欠かせないのは革のコルセットやメタリックな歯車やボルト等の部品、ゴーグル、またシャボブラウス等です。スチームパンクについて深く知りたい、また手作りに挑戦してみたいという方には、『スチームパンク東方研究所』シリーズや『うさこの手作りスチームパンク&クラシカルドレス』等の本をおすすめ致します。
まや、デザフェスなどといったイベントではハンドメイドのスチームパンクアイテム(ハットや時計、アクセサリーなど)が多数販売されています。
会場にはスチームパンクファッションで来られている方も少なくないため、コーディネートの参考にもなりますよ。